アニメ 生徒会の一存は,なぜ放送後の評価が低かったのか
碧陽学園生徒会議事録 生徒会の一存 今日のニュース
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今日は放送後の反応を振り返ってみます。
アニメ 生徒会の一存の第1話が放送されましたが,ネットでの評価は高いものではありませんでした。
■ 今日もやられやく 『生徒会の一存』 どうしてこうなった・・・
■ もどかしい世界の上で 生徒会の一存の今後。メディアの違いに期待する。
そのような評価になった原因を考えてみました。
生徒会の一存の原作の特徴,前評判,第1話から感じたアニメ化された生徒会の一存のスタイルといったものから考えてみたいと思います。
まずは原作のスタイルです。
生徒会の一存は,基本的に生徒会室の中で生徒会メンバーが集まって,駄弁るだけで構成されています。
アニメ1話でもそのことがネタにされていてました。
「密林さんの評価はどの巻も同じだとか。相変わらず話が進んでないとか……」
それが生徒会の特徴になっていて,好き嫌いが人によって大きく分かれる原因にもなっています。
生徒会の各話は次のような展開を見せます。
会長が小さな胸を張って,何かの格言を語ります。
それを受けて生徒会のメンバーたちによる会議というか会話がスタートします。
たいていの場合,杉崎はエロ&ハーレム方面から提案をし,知弦さんは腹黒路線,深夏は熱血路線,真冬はヲタ方面から提案してゆきます。会長はわがままでお子様です。
それぞれのキャラの個性を生かしたボケやツッコミがネタを混ぜながら暴走気味に展開されてゆきながらも,最後には綺麗にまとまります。
このキャラたちの掛け合い,会話が杉崎 鍵の視点を通して語られてゆくところにおもしろさがあります。
この杉崎視点での会話劇というのをアニメで再現するのは難しいのではと言われていて,それが1話で,「本当にアニメ化するのか,ドラマCDで十分という声も大きいと」ネタにされていました。
続いてアニメ化の前評判です。
アニメの公式HPでも累計250万部突破!!とトップページに書かれていて,ラノベ作品としてヒットしていることが強調されていますが,アニメ化となると原作を知らない人も数多く見ることになります。ラノベとアニメでは目にする人の数に大きな違いがあります。
そのためどういう作品かよく知らないまま,視聴する人も多くいます。
生徒会の一存というタイトルからして,学園もの,絵的にも学園ラブコメと見る人が多いと思うのですが,描かれるのは一般的な学園生活ではなく,生徒会室の中のことばかりで,登校する風景,授業,個性的なクラスメイト,様々な学校行事といったものがほとんど出てきません。
そのためライトノベルの中でも個性的な作品となっています。
1巻のあとがきでも作者はこのように書いています。
「舞台は生徒会です。ほぼ外には出ません。そこで,四人の美少女と,一人のエロ少年(主人公)が,毎回,議題について語ったり,脱せしたり,脱線したり,脱線したりするお話です。雑談小説です」
「生徒会室でくだらない話をすること」が本編です。とあります。
そのような王道路線とは違う作品ですが,今期は春や夏開始アニメに比べると注目作が少ない中,原作がヒットしている,宣伝にも力を入れていて,地下鉄に広告を出したりしていたりとプッシュされていたため注目は集めていたと思います。
わたしのように原作が好きな人はその面白さを知っているので,各所でお勧めしたりもしていました。
アニメのシリーズ構成・脚本 - 花田十輝 さんと発表され,けいおんで花田さんの担当回が高評価であったため,自作の生徒会に対する期待も高くなっていったように感じます。
発表されたキャストは新人声優さんばかりだったのですが,公開されたPVを見ると違和感はなく,アニメファン,原作ファンのわたしから見ても違和感は感じませんでした。
続いてアニメのスタイルです。
そのような感じで期待が高い中で放送された第一話ですが,1話のタイトルが「駄弁る生徒会」。作品の特徴を全面に出してきたのではないでしょうか。会話がひたすら続くこと,1巻1話に出てくる様々なネタ(ハルヒ,ひぐらし,ギャルゲなど)をそのまま使い,どのような作品なのかをまずは見せてきました。
動きがない,ドラマCDでも良いのではと言われている会話劇をアニメにするためには,脚本と演出が重要になってきます。読んでいて面白くても映像として見るとグダグダに感じてしまうことがあります。
まずは1話で作品の路線を示すことによって,多用されるネタや,会話のみの構成といった所に注意が向きすぎることになってしまったのではないでしょうか。
生徒会の一存がどのような作品なのか理解してもらった上でのこれからの見せ方が重要になってくるはずです。
杉崎視点での独り言をどのように見せるのか,会話をしながら多用されるアイコンタクトをどのように表現してゆくのかに,個人的には注目しています。
最後に声優さんたちですが,ヒロインたちが新人であることが心配されていましたが,水準は高かったように感じました。
デビュー直後の声優さんだと,演技に少し問題があることが多いのですが,特に違和感を感じることはなかったです。
1話放送後には評価が高くなくても,その後評価が上がる作品も多くあります。
生徒会の一存は個性が強い作品なので,好き嫌いが分かれ,批判もしやすい作品だということも,過剰に叩かれる原因となっているのかもしれません。
生徒会の一存は大好きな作品なので,今後の放送も楽しみにしています。
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そういえば化物語も同じことを言われていながら,1話の放送後は絶賛されていましたね。
わたしは生徒会のアニメ化が決定したときに,シャフトが制作したら面白くなるのではというようなことを,どこかで書いたような記憶があります。
生徒会はネタが多いので,らきすたみたいな路線でゆくのではないかと思っています。
らきすたも最初の頃は評価が低かったようなので,生徒会もこれから認められてゆくのではないでしょうか。
「密林さんの評価はどの巻も同じだとか。相変わらず話が進んでないとか……」
この作風は人を選びそうな感じですもんね。まあ、それこそがこの作品の売りなわけですが(^^;
ここからの巻き返しに期待したいです。個人的にはゲームの話を見てみたいですね。
ゲームの話は面白くなりそうですね。
わたしはポーカーに期待しています。
あとは中目黒や巡&守がいつ出てくるかですね。
企業のことは触れるのでしょうか。
生徒会は原作ファンなのでうちのブログでプッシュしようと思っていたので,長文書いてしまいました。
生徒会について書かれている記事をまとめていたのですが,時間の関係で続けることができなくなってしまいました。
最近は面白いかいと,ダメな回のギャップが大きい感じがします。