Another 第11話 「Makeup -惨劇-」

「いいか、死者を死に帰せ。死者を死に帰すんだ。それが始まってしまった災厄を止める方法だ」
リョナ歓喜
15年前、松永が死者を殺すことによって災厄は止まり、みんなはその紛れ込んでいた死者のことを完全に忘れてしまっています。
杉浦さんが小学生の時、鳴にそっくりな子が学校にいたと。
しかし、見崎は一人っ子のはず。そして、その子はミサキと呼ばれていた。校区的にも杉浦さんと見崎は別のブロック。その子は眼帯をしていなかった。でも見崎は4歳の時に左目をなくしています。
……ということは。ゴクリ
赤沢さんの驚く表情が可愛い。
杉浦さんはマフィアのボスっぽい風格なのに、赤沢さんは小物っぽいリアクションです。
一方、これからイチャラブしようとしていた恒一と鳴のところに乱入した勅使河原は風見を殺っちまったと。
ここまであまりにも空気過ぎる存在感だったので、死者だと思った……のではなく、最近様子が変で子供の頃のことをよく覚えていないということで勘違いしてしまいます。
(桜木さんのことで情緒不安定になっていただけだと思いますが)
このヒーローになれないどころか、犯罪者になりかねない状況になってしまうところがいかにも勅使河原です。
勅使河原を勘違いさせるために、クラスの主要キャラである風見をここまで空気に描いていたと思います。
こんな時でも冷静な恒一君。流石です。
風見は死んだとは限らないと。それで風見の死を確認に行くことに。
「食堂を覗いたら……管理人が……」
その途中で恒一の足を掴んだのは前島でした。
刺されています。11話の予告にあったカットが。
ついに惨劇が始まります。
その食堂の奥では管理人(旦那)が滅多刺しにされて炎に包まれています。
そして、風見の姿も見えません。きっと主人公のピンチに颯爽と登場してくれるはずです。
そこに、杉浦さんの悲鳴が!
赤沢さんと杉浦さんの部屋のドアには血痕が。
例のベッドの血痕はこの部屋のものでした。
廊下にも血の跡が。
物音を聞いて望月も部屋の外に。
風見は血相を変えて少し前に泥だらけで望月の部屋にやってきたと。
例のテープのことを知ってしまいます。
そして、望月の部屋から無くなるテープレコーダー。
望月が心配するのは三神先生のことだけ。
しかし、部屋にはいません。
先生を心配して探していたら殺人鬼モードの管理人(BBA)とエンカウント!
望月たちと合流しようとする。恒一、鳴、赤川ですが、そこに杉浦が!
「泉美まで死んじゃったら、わたし生きてゆけない」
既にこの合宿で死んでいる人がいるわけですね。管理人も部屋の中で包丁を振りかざしていたし。誰かを殺っているはずです
武器を手にしている杉浦さん。
BBQ用の金串のようなのですが、長すぎです。レイピアレベルです。
襲われる勅使河原をBBAをタックルして助ける望月。
ナイスタックルです。望月がこんなにできる子だったとは。
修羅場に何もできない赤沢さん。
見えない……
赤沢さんは小椋ルートでテープのことを聞いていて、テープの中身を聞いています。
恒一があれだけ内緒にって言っていたのに……
ここで館内に流されるテープの内容。
「今年の死者は……見崎鳴です」
鳴が左目を無くしているのは不完全な形で復活をしたからと主張する杉浦。
藤岡未咲のことを鳴がみんなに話しておけばと思うかもしれませんが、特殊な家族関係を説明する必要がありますし、鳴にとって大事な人であったため誰にも話せずにいました。話したとしても災厄が4月からスタートしていたことが明らかになるだけで、さらに混乱が増すだけです。
敗因は合宿にテープを持ってきたことですが、テープがわかめになったのも合宿で聞いたのも原作通りなので。
探検の時に小椋と会い、テープのことを話してしまったというアニメ追加設定をここで生かすことに。
ここでみんなが鳴を殺そうとするというのは異常な状態での集団心理を表していて、起こりうる展開です。
放送の時と鳴を追い込む時のカットに風見と前島以外の姿があったので、管理人が仕留めたのは夫と前島だけなのか。
勅使河原は逃げてきた人に前島を任せたと言っていましたがこれは誰なのか。
追い込みメンバーは部屋の中にいたので、考えられるとしたら王子・猿田ペアですが。まだ館内にいる姿が。火事だと聞かされたのにまた戻ってきたのか。
杉浦も「わたしじゃないよ」と言っていました。
「たぶんあのババア」と言っていましたが、三神先生のことなのか。
殺る気満々の小椋さんですが、凶化してもちびっ子貧乳なだけに戦闘力に乏しくあっけなく散ってしまいます。
逃走する望月・勅使河原助かったと思って扉を開けたらそこに管理人が。
完全にスティーブン・キングのシャイニング展開です。
火事だって聞いていたのに、扉を開けてしまう王子。
情弱すぎます。バックドラフトを知らないとは。
その衝撃で崩れる館内。
ここでシャンデリアさん仕事をすると思っていたのですが、次回に持ち越しのようです。
恒一を刺す杉浦。
でも泉美のお気に入りということで殺すことはしません。
しかし、鳴を殺そうとして、爆発でたれてきていたコードに首を絡まらせ、暴れることによって崩れた木材によって宙づりになり、杉浦さんも憤死。
その際に鳴の頬にも傷が。
杉浦の凶器を鳴が拾い上げたときに、タイミング悪く赤沢さんが登場。
鳴が杉浦を殺したと思い込み、赤沢さんもバーサク状態に突入。
「死者がいなくなれば……こんな悲しいことも……止まるはずよね」
死者が誰だか知っている鳴がついに動く……
次回は「Stand by oneself -死者-」
ついに自立するときが。怒濤の最終回です。
ビリビリさんはいなくなったのに雷が。
たしか原作でも雷はあったような気が。
そして、ついに鳴と赤沢さんが雌雄を決する最終決戦が。
望月&勅使河原vsBBAの戦いもクライマックスに。
これは風見では。
最後に見せ場があるのか。
そして恒一が取る行動。
これは凄い!!
放送中、放送後に騒然となったことでしょう。実況している場合ではないという展開です。School Days最終回以来の衝撃だった感じがします。
某掲示板のスレの伸びもこれまで最高でしたし、当ブログもアクセス数が過去最高になっていたくらいです。
ただ衝撃的な展開・映像で話題をさらおうとしていないところにPAの凄さが表れています。
オリジナル展開を入れながらも本筋を壊さず、原作よりも面白くしているくらいです。
原作既読者としてアニメ化の際の不安要素の一つに、終盤のクライマックスの展開がありました。
死者の正体を明かすという終盤での大どんでん返しに焦点が当てられている感じで、最後の合宿でのシーンが今ひとつ盛り上がらないというか、書き込みが足りない感じがしていました。
しかし、アニメではハリウッド映画の終盤のような盛り上がりを見せていました。
手に汗握る展開、放送時間があっという間に過ぎてしまうように感じさせてくれます。
それができたのは作画監督5人体制による作画の力量にもありますが、登場人物を増やし、クラスメイトたちにもスポットを当ててきたこれまでの10話が生かされています。
管理人のおばさんサイドの方は勅使河原と望月にまかせて、恒一と鳴にクラスメイトが襲いかかるというアニメオリジナル展開を見せてくれました。
これが衝撃的なのは、クラスメイトとして過ごしてきた今までの10話があるからです。
今回、凶化した杉浦は赤沢グループの一員として登場機会が多く、オリジナルの海回でもナイスバディを見せてくれていました。
原作では赤沢の取り巻き連中的な扱いとして名前が出てくるだけのキャラなのですが、アニメではそこに多様なキャラ情報を詰め込んでいました。
いつもクールな感じの杉浦さんでしたが、海では中尾を気遣う優しい面も見せ、中尾の死に関わることによって精神状態が不安定になるという、オリジナル展開を上手に生かした今回の暴走。
キャラとしての意外性もある上に、そうなってしまったことに理解もできるように、一人のキャラを描いてきています。
それだけに、今回の杉浦さんのあの変化に大きな衝撃を受けることができるわけです。
小椋さんも出番が少ないながらも、その容姿で高い人気を得ていました。(低身長で慎ましやかな胸というのも高い評価を得ていました)
序盤での態度からキツイ性格、恒一たちに対して敵対的かと思わせておきながら、初めての台詞があった9話で普通の女の子、友達思いで兄貴にも優しいという一面を見せ、さらに人気が上がったところで、今回の惨劇に。
人気が出そうなキャラでも容赦なくああいう結末にするという展開でしたが、そうなる理由もきちんと描いていますし、凶化してもヘタレ、その死に方もネタになりそうなものにすることよって、愛すべきキャラとしての描き方をしていたと思います。
ぜひ小椋さんには近いうちに3年3組に復活して欲しい、または次の聖杯戦争でバーサーカーのクラスとして召還されて欲しい(檄弱だと思いますが……)と思わせてくれるその死でしたし、しっかりと見せ場も作ってくれたので個人的には納得の退場です。
こうやって生徒たちの悲惨な死を見せることによって、「死者がいなくなれば……こんな悲しいことも……止まるはずよね」という台詞と鳴の次回での行動が生きてくるので、鳴視点で物語を見るように助けることができていました。
忘れてはいけないのは、ただ生徒たちが殺し合う展開にはしていない所です。
11話では多くの犠牲者が出ましたが、生徒が生徒を直接手を下して殺したというケースはありませんでした。
パンチラをさせないことに加え、こういう所にもPAの品位が表れているのですが、それでも怖さ、インパクトを十二分に与えてくれます。
恐らく12話でも生徒がクラスメイトを殺すという展開はないと思います。
そういう描き方をすることによって、最終話での死者を殺すということの意味を際立たせることができます。
知っている人、これまでクラスの中、学校の中で普通に接していた人を、死者という理由で殺す。
そのことに重みを与えることができます。
バトルロワイヤル展開でみんなで殺しあっていたら、その終盤の最も盛り上がるシーンが台無しになってしまいます。あくまでも現象による死という体裁でオリジナル展開での死を見せるという難しい仕事を見事に見せてくれていました(恐怖とグロさ、絵として見せられる死とのバランスも絶妙でした)。
AnotherはP.A.WORKSに作ってもらうことによって幸せな作品になることができたと言えるでしょう。
原作を読んでいて展開や結末を知っていても、これだけ楽しませてくれるとは思っていませんでした。
これだけの長文の感想を書きたくなる素晴らしい11話でした。
次の最終話も全力で楽しみにしています。
最近恒例の今回のまとめ:
見崎鳴を殺した人が榊原くんを自分のモノにできる……
これが今回のデスゲームの勝者の特権。
殺す!!
見崎鳴はわたしが殺す……
小椋と杉浦を倒すとは……やるな見崎。だがあの二人は赤沢グループの中でも最弱。このわたしはそういかない。
絶対に殺して恒一くんはわたしのものに……
見崎! さああの空に二人で羽ばたこう!
恒一くん//
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>最後に見せ場があるのか。
これは風見でなく、コーイチでは?
>杉浦も「わたしじゃないよ」と言っていました。
>「たぶんあのババア」と言っていましたが、
>三神先生のことなのか。
その前のカットで、前島を刺したのは杉浦じゃないのか、と疑念を呈したコーイチに答えてるので、ババアは管理人妻じゃないでしょうか