米澤穂信 「遠まわりする雛」 感想(ネタバレあり)
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「遠まわりする雛」は米澤穂信さんの古典部シリーズ第4弾,7話収録の短編集です。
奉太郎たちの一学期,夏休み,二学期,冬休み,三学期,春休みがそれぞれ扱われています。
古典部シリーズは「氷菓」が春から夏休み,「愚者のエンドロール」が夏休み終盤,「クドリャフカの順番」が秋の文化祭が舞台になっているので,長編の合間や舞台裏で何が起きていたのかを知ることができます。
「遠まわりする雛」で特に優れているのは最後の二つ,「手作りチョコレート事件」とタイトルの「遠まわりする雛」です。シリーズの今後にも関係してくる内容でした。特にタイトル作の「遠まわりする雛」は素晴らしいです。アニメの最終話に持ってくるのではないでしょうか。
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ハードカバー版の表紙。
短編一つ一つを見るとそれほどクオリティは高くはありません。(ミステリー的には)
でも,古典部シリーズならではの地味な事件には短編も向いている感じがします。
この短編集では古典部の最初の一年間を扱っているので,それぞれの人間関係や個人の変化といった点を補完していて,古典部シリーズのファンとしては欠かせない一冊です。
追記ではネタバレ注意の感想と解説を:
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「遠まわりする雛」の英語タイトルは Littele birds can remenber (雛は忘れない)ですが,これはクリスティの「象は忘れない」が元ネタではないでしょうか。
象は記憶力の良い動物として知られています。千反田の記憶力の良さともマッチしています。
新装版の表紙は奉太郎になっていますが,タイトルの「雛」は千反田のことを指しているので。
遠まわりする雛は時系列順になっています。
それぞれの短編の感想を。
「やるべきことなら手短に」
時系列的には入学して1ヶ月。
奉太郎は入学して1ヶ月目の実感と今後の抱負に関する作文を書いています。
アニメ2話で登場した話です。
この時点では古典部の部員は奉太郎と千反田だけで,奉太郎は千反田の扱い方,距離感にまだ戸惑っている状態です。
学校の怪談に興味を示す千反田の目を背けるために即興で別の謎をでっち上げて,千反田の目を逸らす奉太郎。
やらなくてもいいことなら,やらない。
やらなければいけないことなら手短に。
これが奉太郎の主義で,タイトルにもなっています。
「氷菓」の時の「省エネ」だけではキャッチコピー的に弱いので,奉太郎の主義をよりわかりやすく示す言葉が打ち出されています。
ここでの奉太郎の千反田に対する関係は「保留」
「わたし,気になります」と問題を持ち込んでくる千反田ですが,奉太郎はそれを拒絶するのではなく,自分なりの流儀で対応していました。
やらなくても(ry の主義からすると,一切関わらないのが正しいのですが,そうしない奉太郎。
なぜ千反田を拒絶せず,手短にならではも関わってしまうのかが自分でもわかっていない奉太郎です。
古典部シリーズのスタート地点での関係を描いているという点で非常に興味深いです。
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「女郎蜘蛛の会」の元ネタはこれですね。
「大罪を犯す」
6月の話。古典部もメンバーが4人になっています。
摩耶花と里志が喧嘩している,といっても一方的に摩耶花が怒っています。里志も怒ると怖いとのことですが。奉太郎は省エネ主義なので怒って無駄にエネルギーを使うようなことはしません。
温厚な千反田は「聖エル」と天使扱いに。「ウリエル,ガブリエル,チタンダエル」が際立つだけで,内容的には凡庸です。
そんな千反田でも怒ることがあるという話。
千反田がA組,奉太郎がB組,里志がD組だというのをこれで覚えることができました。
千反田の意外な一面を知って,少し千反田に興味を抱く奉太郎ですが,まだ自分からは動こうとはしません。
「正体見たり」
「氷菓」事件が解決し,労をねぎらうために夏休みに温泉に行く話。
温泉は混浴ではありません。アニメでも改変はされないか。温泉回につきもののイベントもなさそうだし。


温泉で登場する摩耶花の親戚の善名姉妹が登場しますが,アニメのキャラデザが公開されています。
善名姉妹を見てきょうだいに憧れる千反田。一人娘です。
ここで話の中で登場する「袋のねずみ」は後の話でも登場します。
摩耶花が夜に幽霊を見て,その謎を解く話。
ミステリーではこういう話は夜中に殺人シーンを見てしまい,それを幽霊と勘違いしていたというのが定番です。温泉旅館と殺人は相性がいいです。
でも古典部シリーズなのでそんな展開にはなりません。ほろ苦さが残る結末に。ヒントの出し方といい古典部シリーズらしい作品です。
「心当たりのある者は」
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あとがきでこの作品について作者が触れています。
安楽椅子探偵もの作品で,聞いた話だけで推理して結論を導き出そうとします。
聞いた情報から最も理屈にあった結論を出そうとするのですが,話はかなり飛躍してゆきます。
11月の初め。ということでここからが古典部シリーズ3弾「クドリャフカの順番」以降の話となります。
放課後の奉太郎と千反田との会話による推理ゲームです。
校内放送の内容から,その放送がどういう意味で行われたのかを推察するのですが,話は突拍子もないと方向へと飛躍して行き,好き嫌いが分かれそうな話です。
ミステリーマニアは非常に高い評価をつけるとは思うのですが。これをアニメでどのように見せるのかがある意味楽しみです。
ここでの奉太郎は推理する自分の才能を認めるようになってきています。
「愚者のエンドロール」で入須先輩から言われたことを意識するようになっていて,探偵役として自分から動くようにもなってきています。
そんなわけで,千反田が提案した推理ゲームにもすぐに乗ってきます。それでノリノリで推理を展開します。
そんな奉太郎の推理に突っ込みを入れながら正しい答えに導こうとする千反田。
「愚者のエンドロール」でのタロットカードの話を思い起こさせます。
「あきましておめでとう」
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あとがきで「13号独房の問題」が元ネタであることが書かれています。
このなかに収められている短編の一つです。密室からの脱出ものです。
タイトルにあるようにお正月の話。
奉太郎と千反田が初詣に行って神社の納屋に閉じ込められてしまいます。
ここでも千反田と奉太郎の関係が興味深いことになっています。
奉太郎を初詣に行こうと電話で誘う千反田。着物姿を見せようとしています。
「似合っているよ」の一言ぐらいは言えたのではと心の中で思う奉太郎。自分から進んで千反田の荷物を持ってあげます。
千反田が父の名代として神社にご挨拶をしたりと,地元の名家の一人娘としての役割というものが求められていて,地域社会の中での千反田という側面を奉太郎は見ることになります。
奉太郎の発案による落とし物作戦で密室から脱出しようとするのですが,奉太郎は千反田のことをかなり気遣うようになっていて必死になります。この辺が実にい感じです。
「手作りチョコレート事件」
2/14 バレンタインの話。
摩耶花が里志に手作りチョコレートを渡そうとします。
古典部シリーズ2弾の「愚者のエンドロール」が「毒入りチョコレート事件」を元ネタにしていましたが,摩耶花のチョコレートには当然ながら毒は入っていません。色々と仕掛けてきてはいますが……
この話が面白いのは,摩耶花と里志の関係にスポットが当てられていて,1年前の中学時代のバレンタインのことも触れられています。
「やるべきことなら手短に」で里志は奉太郎の千反田に対する対応が「保留」だと指摘するのですが,そう言う里志も摩耶花との関係を「保留」にしています。
なんとしても里志に手作りチョコレートを受け取らせようとする摩耶花ですが,この二人の攻防が面白いです。
摩耶花が里志にアタックしていることは最初の摩耶花登場シーンで明らかにされていますが,その好意をはぐらかしてきた里志。
2000/2/14の中三のバレンタインの時は,チョコレートを溶かしただけのものなんて手作りチョコレートとは言えないと公言して,摩耶花の手作りチョコレートを受け取ることを拒否します。
それで,来年こそは本物の手作りチョコレートを作って,里志に受け取らせようと野望に燃える摩耶花。
ということで今年のバレンタインこそはと手作りチョコレート作りに燃える摩耶花。千反田もその手助けをすることに。
今年こそは何としても受け取らせるということで,摩耶花は手作りチョコレートを部室に置いておくことに。それを受け取れば告白を受け入れたことになるのですが,その肝心のチョコレートが無くなってしまいます。
部室に確かに置いたのに無くなっている。
そのことを確認していた千反田は,チョコレートが無くなったのが自分の責任であると落ち込んでしまいます。
それで,千反田のために消失したチョコレートの謎を解こうとします。
チョコレートを渡せなくなった摩耶花に対してはそれほど同情しないのに,千反田のためなら自分から動く奉太郎。
部室への道を通ったのは「三人」という証言が。
これがちょっとした叙述トリックになっています。
自分のせいだと落ち込む千反田のために推理を披露し,責任を持って自分が必ず里志の手に渡るようにするからと約束する奉太郎。
そう言って千反田を返した後に里志との間で語られる事件の真相。
摩耶花の手作りチョコレートを盗んだのは里志でした。
摩耶花のチョコレートを受け取ったら告白を受け入れたことになってしまう。
自分の態度が「保留」であることを示すために,チョコレートを盗んだのでした。
しかし,その真相はチョコ作りを手伝い,摩耶花のことを心から応援していた千反田には話せないような内容。
それで千反田のために,偽の推理を奉太郎は披露して納得させます。ちょうど「やるべきことなら手短に」と同じような状況です。この時は里志がアドリブで奉太郎に協力してくれましたが,今度は里志の嘘に奉太郎が合わせ,前の借りを返します。
里志はなぜそうまでして摩耶花のチョコレートを受け取らなかったのか。
里志は興味のあることにはひたすらこだわり打ち込むタイプ。
しかし,こだわるのをやめ,興味のあることをひたすら楽しむように方針転換したところで摩耶花と出会います。
いまの何事もこだわらない気楽なスタンスが気に入っている里志なだけに,摩耶花との接し方に迷っています。
摩耶花が魅力的なため,摩耶花のことを好きだと認めることで,もとのこだわる自分に戻ってしまうことになる……。摩耶花だけを例外にできるのか……。それゆえに,摩耶花のアタックを躱し続け「保留」の態度を貫いていたわけです。
その「保留」の期限が今年のバレンタイン。
まだ答えが出せないので,里志はチョコを盗むことによって,まだ自分が保留状態であることを摩耶花に伝えていました。
摩耶花は何事にも興味旺盛な千反田をチョコ作りに巻き込むことによって,里志が曖昧な態度を取れないように追い込んでいました。里志がチョコを受け取るかどうか千反田なら絶対に気にするはずです。
摩耶花としてはここで里志がチョコを受け取らなかったら里志のことを諦めるくらいの覚悟でいたのではと思います。摩耶花もそうして自分を追い詰めていたと思うのですが,里志の答えである「保留」によって,問題を先延ばしにすることができました。
摩耶花は里志の答えが「保留」のままだと思っていますが,里志は奉太郎によって今回の真相と内心を悟られることにより,結果的にはチョコを受け取ったことを認めざるを得ない状況です。
この後,里志がどういう結論を出したのか……ということは次の巻「ふたりの距離の概算」で明らかにされます。

奉太郎と里志が対戦するゲームはバーチャロンですね。
「遠まわりする雛」
タイトル作だけあって最も重要な話,古典部シリーズの中でもターニングポイントになる回です。
千反田と奉太郎の関係を描いていて,ストーリーとしても傑作です。
古典部シリーズは基本的に奉太郎の視点から物語が語られていますが,物語の中心にいるのは千反田であるということがわかってきます。
奉太郎の「灰色」から「薔薇色」。「やらなくていいことはやらない」の省エネ主義からの変化。千反田との距離感といったように古典部シリーズには幾つかのテーマがありますが,千反田を取り巻く世界,そこから千反田が何を見て何を考えているのかということが書かれてゆきます。
この回での出来事は,次巻の「ふたりの距離の概算」にも大きく関わってきています。
時期は春休み。
奉太郎は千反田の近くの神社で行われる雛まつりに助っ人として呼び出されます。
この祭りとは「生き雛まつり」。雛が飾られるのではなく,女の子が雛に扮して町内を練り歩きます。その雛のために傘を持つ役として奉太郎が借り出されます。
その「雛」が千反田で,タイトルの「遠まわりする雛」の「雛」とは千反田のことを指しています。
祭りではトラブルが発生し,祭りで通るためにルートになる橋の工事をストップしてもらうことになっていたのですが,何者かが偽の電話を入れることによって,工事が行われてしまい,通常のコースを歩くことができなくなってしまいます。
そのため,通常とは違うコースを通り,少し遠まわになるルートを「雛」が歩くことになってしまいます。
この「雛」としての境遇,少し遠まわりするルートが,千反田の人生を示唆しています。
雛は飾られるだけでなく,自分で歩きます。
名家の一人娘として,飾られる立場になるのではなく,自分の足で歩きたいという千反田の願いを示しています。
でも,雛が町内を巡った後で,元の場所に帰ってくるように,自分もこの土地で落ち着かなくてはならないことが千反田にはわかっています。
ここには帰ってこなくてはいけない。でも少し遠まわりしたい……という願いを持つ千反田。
傘持ちを奉太郎に頼んだように,一緒に奉太郎と歩きたいと思っています。
でも自分には帰らなくてはいけない場所がある。千反田家として背負わなければいけないものがある。
それに奉太郎を巻き込んでいいのかまだ迷いがあるようです。
しかし,今回で自分の住んでいる世界を奉太郎に見せることによって,奉太郎の動きを見守ろうとしているようです。
千反田は「雛」です。

最初の文庫版の表紙ですが,「雛」だけに,そこに描かれている大空へ自由に飛び立つことはできません。
加護の中の雛のように,地元の名家ならではの様々なしきたりがある狭い世界の中で生きていかなければなりません。
「見てください,折木さん。ここがわたしの場所です。どうです,水と土しかありません。人々もどんどん老い疲れています。山々は整然と植林されていますが,商品価値としてはどうでしょう? わたしはここを最高に美しいと思いません。可能性に満ちているとも思っていません。でも……折木さんに紹介したかったんです」
この千反田の台詞に表れているように,千反田の住む世界は決まっています。
その世界の中で生きてゆくことになっています。
でもその場所を奉太郎に見せる。自分の手札を全部見せたような状況です。
それを受けて,奉太郎はどうするのか……
奉太郎も千反田に惚れてきています。
「雛」の衣装を着た千反田を見て,「しまった……これは良くない」と感じる奉太郎。
「あきましておめでとう」でも千反田の着物姿を見て衝撃を受けていましたが,今回はそれ以上の破壊力が。
これまでと同じ距離感を保てるかどうか不安になってきています。
この土地を守るために,より商品価値の高い作物を作るために理系を進路に選んだ千反田。
経営的戦略で発展させることは自分には向いていないことを千反田は奉太郎と出会うことによって悟っていました。
そこで,千反田が諦めた経営的戦略を自分が担うのはどうだろうかということを考える奉太郎ですが,まだそのことを千反田に言える状況ではありません。
それで「寒くなってきたな」と奉太郎。
それに「いいえ。もう春です」と答える千反田。
色々と考察できるこの最後のやりとりですが,二人の間の温度差を表しているように思えます。
遠まわりする雛は春休みの話。奉太郎は田んぼに残る雪と咲いている桜の両方を目にしています。
雛祭りを旧暦で一月遅れでしているというズレもあります。
祭りの間も奉太郎は千反田の後ろを歩きましたし,なかなか千反田に会えませんでした。
地元の名家の子供として帰ってくる場所が決まっている千反田はもう将来の先を見つめています。
しかし,奉太郎はまだ先のことは考えていない,千反田の横に立つためにはまだまだ足りていないものがあります。
その意識の差,立ち位置が田んぼに残った雪に象徴されている寒さと咲いている桜の春によって象徴され,先を行く千反田に奉太郎が追いつかなければいけないことが示唆されています。
このことを考えると,次の巻が「ふたりの距離の概算」であるというのがとても興味深く感じてきます。
千反田のことを色々と知った上で奉太郎がどうするのか……
千反田を選ぶなら背負わなければいけないものが増えます。
奉太郎の省エネ主義に全く反しています。
千反田に興味を抱き,千反田のことを知ろうとするようになった奉太郎ですが,それを知った上でどうするのか……
この二人の関係に注目です。
こうした狭い世界に住んでいる,その世界が最高に美しい場所,魅力のある場所ではないことを知っている千反田。
それゆえに,外の世界にあるものに千反田は普通以上の興味を示しているのではないでしょうか。
今のうちに色々なことを吸収しておきたい……。それが「わたし,気になります」の旺盛な好奇心に表れてるように思えます。
千反田の気持ちにどう奉太郎は応えてゆくのでしょうか。
里志と摩耶花との関係はもう少しで答えがでそうな状況なだけに,今後の二人の関係が気になります。
アニメ「氷菓」、原作「遠まわりする雛」の舞台探し(1)飛騨一ノ宮編
アニメ「氷菓」、原作「遠まわりする雛」の舞台探し(2)丹生川編
遠まわりする雛の舞台が紹介されています。
舞台について詳しく説明してくれているブログなのでとても参考になりました。
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No title
「遠まわりする雛」を読んだ後だと「正体見たり」で姉か弟が欲しいと言っているのは、無意識に「自分の立場を代わってくれる人=姉」「自分の代わりに千反田家を継いでくれる人=弟」を欲しているのかなとも思ったり……
2012-09-11 12:07 :
通りすがり URL :
編集
Re: No title
> こんばんわ,コメントありがとうございます。
なるほど,そういう見方もできますね。
名家ならではのしきたりを窮屈に思っているところがありそうですね。
そうだと好きな人のところにお嫁に行くのも……
なるほど,そういう見方もできますね。
名家ならではのしきたりを窮屈に思っているところがありそうですね。
そうだと好きな人のところにお嫁に行くのも……
2012-09-11 21:32 :
ジュンク URL :
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No title
これは勝手解釈ですが
尊敬出来る姉か可愛い弟が欲しかった、と表記されていたので
ホータローを弟の様な可愛い部分も持つ存在と考えると
(湯当たりで倒れた時に心配して見に来た姿は姉弟でも違和感無かった)
尊敬出来る義姉もセットで付いてくる、両方同時に手に入る
という暗喩かと思ってました。
ホータローとうまく行く=えるの願望かなう、という類の。
同学年なので、えるが少し先に生まれていると完璧(^_^;
アニメ版で正体見たりのラストが
兄弟、姉妹は何だかんだ言っても仲がよい
の締めくくりになっていたので
尚更その印象が強かったです。
もちろん、そういう結末も有るかも、と匂わせる程度で
最終回を迎えると思いますが>アニメ
尊敬出来る姉か可愛い弟が欲しかった、と表記されていたので
ホータローを弟の様な可愛い部分も持つ存在と考えると
(湯当たりで倒れた時に心配して見に来た姿は姉弟でも違和感無かった)
尊敬出来る義姉もセットで付いてくる、両方同時に手に入る
という暗喩かと思ってました。
ホータローとうまく行く=えるの願望かなう、という類の。
同学年なので、えるが少し先に生まれていると完璧(^_^;
アニメ版で正体見たりのラストが
兄弟、姉妹は何だかんだ言っても仲がよい
の締めくくりになっていたので
尚更その印象が強かったです。
もちろん、そういう結末も有るかも、と匂わせる程度で
最終回を迎えると思いますが>アニメ
2012-09-12 09:20 :
ちわわ URL :
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No title
「省エネ」とは「効率が良い」ということであって「効果(仕事量)が少ない」ということではないのですよね。
奉太郎には現状で「やりたいこと」が無いだけで、
「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に」
に「そうして余力をやりたいことへ」を加えれば「省エネ主義」に反せず「千反田を選ぶ」ことも可能かと。
奉太郎には現状で「やりたいこと」が無いだけで、
「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に」
に「そうして余力をやりたいことへ」を加えれば「省エネ主義」に反せず「千反田を選ぶ」ことも可能かと。
2012-09-12 11:05 :
通りすがり URL :
編集
Re: No title
> ちわわさん,こんばんわ。
なるほど,奉太郎とえるだとえるが姉で奉太郎が弟という感じがしますね。(奉太郎は尻に敷かれそうなタイプですが)
わたしは余り深読みせず一人っ子なのできょうだいに憧れている。えるのタイプからすると弟か妹の面倒を見てあげて慕われるようになり,気の置けない関係の人が側にいてくれれば,外では千反田家として対面を気にする必要があるが,家の中では気を許すことができる……みたいに捉えていました。
奉太郎がえるにとってそのような存在になってくれるといいのですが,奉太郎にはえるにリードされるのが似合っていますね。
なるほど,奉太郎とえるだとえるが姉で奉太郎が弟という感じがしますね。(奉太郎は尻に敷かれそうなタイプですが)
わたしは余り深読みせず一人っ子なのできょうだいに憧れている。えるのタイプからすると弟か妹の面倒を見てあげて慕われるようになり,気の置けない関係の人が側にいてくれれば,外では千反田家として対面を気にする必要があるが,家の中では気を許すことができる……みたいに捉えていました。
奉太郎がえるにとってそのような存在になってくれるといいのですが,奉太郎にはえるにリードされるのが似合っていますね。
2012-09-16 19:23 :
ジュンク URL :
編集
Re: No title
> こんばんわ, コメントありがとうございます。
奉太郎はスペックは高いので,エネルギーを使うだけの価値があると認識したら凄い働きをしそうですね。
恋愛やスポーツといったことよりも,もっと知的なことに興味を持っているようですが,なりふり構わずエネルギーを消費する奉太郎の姿も見てみたいです。
奉太郎はスペックは高いので,エネルギーを使うだけの価値があると認識したら凄い働きをしそうですね。
恋愛やスポーツといったことよりも,もっと知的なことに興味を持っているようですが,なりふり構わずエネルギーを消費する奉太郎の姿も見てみたいです。
2012-09-16 19:33 :
ジュンク URL :
編集
trackback
JUGEMテーマ:読書感想文
 
◆古典部シリーズ
 
幾つかの短編からなっている小説でした。
 
気になるのは、「大罪を犯す」。
 
大罪を犯
2012-10-27 14:29 :
こみち
壁]´Д`*)。こんばんは
壁]´Д`*)。このブログはきゅーの日常を描いたものなのだ
遠まわりする雛 (角川文庫)新品価格¥660から(2013/1/7 22:20時点)
米澤穂信さんの“古典部シリーズ”
...
2013-01-10 17:30 :
きゅーのむにむに日和(ノ)・ω・(ヾ) ~むにきゅーアフィリエイト~