氷菓 第8話 「試写会に行こう!」

「それでは健闘を」
本郷さんの弔い合戦です!
冒頭のチャット部分は一部メールにすることによってかなりわかりやすくなっていますね。
ここのやりとりは重要ポイントです。
季節は夏休み。古典部メンバーは視聴覚室で文化祭に出展する自主制作映画を見ることに。
入須冬美登場!
最初の登場シーンが暗い影の中からということで,黒幕的なポジションであることが示唆されています。
この意味ありげな微笑が実に良いです。髪型に関しては突っ込みたいところがありますが……
クラス制作の映画を見て,率直な意見を聞かせてほしいと。
自主制作映画の登場人物。
廃村を取材することに。モデルは位置的に神岡鉱山だと思われます。廃墟マニアに人気の場所です。
まずは泊まる場所を確保するために劇場のような館に。
見取り図。
原作にもこの図は登場しています。推理の際に必要な情報が。
マスターキーだけを残し,それぞれが鍵を持って探索することに。
上映中に里志と喋っていたら摩耶花から睨まれる奉太郎。
里志が奉太郎だけをかまうので焼き餅を。
摩耶花は里志の隣に座っているはずなのですが,アニメでは変更に。千反田は映像に夢中です。
散って行く方向。
杉村,瀬之上が2階左,鴻巣が2階右,勝田と山西が1階左,海藤が1階右に。
そして,メンバーは捜索に消えて行きます。このあと事件が……
海藤だけ戻ってこないということで全員で捜しに。
最初からみんなで行動していればという突っ込みは自重です。
二つある控え室は窓があるだけで誰もいません。
それで,控え室からさらに奥に進み,舞台上手袖へ。
しかし,鍵がかかっているので,マスターキーを取りに鴻巣と瀬之上が。
そこには血を流して倒れている海藤の姿が。
切断された海藤の手と鍵が。つまり密室殺人です。
窓はさび付いています。なかなか開きませんでした。
窓の外には草が茂っていました。
映像はここで終わり。
「技術のない者がいくら情熱を注いだところで結果は知れたもの」
映画の出来は稚拙。ブレやピントのズレ,俳優は棒演技。素人集団なので超監督がいなければこの程度の出来でしょう。
次の日曜の撮影で完成するはずでしたが,脚本に問題が。
脚本担当は唯一マンガを書いたことがある本郷。摩耶花は漫研なのでそれが無茶なことを理解しています。
本郷は解決編を書かないまま倒れてしまい,撮影が頓挫。
それで,続きの部分,犯人が誰かを推理してほしいと。
本郷はミステリーの勉強をきちんとしていて,いま見た部分にヒントがフェアに提示されていると。
奉太郎を見つめている入須先輩。
奉太郎の謎解きに期待がかかりますが,探偵役として動く気がない奉太郎。
本郷さんはなぜ,信頼と体調を損ねてまで途中でやめなければならなかったのか,気になる千反田。
ということでオブザーバーとして協力することに。
「それでは助かる」
今回楽しみにしていた,入須先輩の「何ともいえぬ会心の表情」なのですが,思っていたより普通なので拍子抜けが。
入須先輩の渾名は「女帝」。人使いが荒くて上手だと。手駒にしてもらいたいです。
ということで,古典部メンバーにもシンボライズを。
摩耶花は「正義」,里志は「魔術師」,千反田は「愚者」,奉太郎は「力」。千反田は奉太郎には「星」だと主張。
奉太郎の家まで迎えに来た千反田。
最新刊「ふたりの距離の概算」的にこれはどうなのか……
今回のアニメ化には含まれてはいないのですが,当然読んでいると思うのに……
江波倉子登場!! 悠木碧たんです
この件での案内役です。
頂き物のチョコレートを持ってきた千反田……
「本郷は……生真面目で注意深く,責任感が強くて馬鹿みたいに優しく脆い……私の親友です」
助監督,小道具,広報担当の三人からそれぞれの推理を聞くことに。
沢木口先輩登場!!!
図書館の本の貸し出しカードにその名前が映っていました。
お気に入りのキャラがついに登場です。
原作では一人ずつ話を聞くのですが,まとめて話を聞くことに。
ということは「愚者のエンドロール」は4話構成になるのか。
そうなるとクドリャフカが7話分になってしまうのでオリジナルストーリーを入れくくる可能性がありそうです。
次回は「古丘廃村殺人事件」
今回から「愚者のエンドロール」編。Why did't she ask EBA? です。
里志が「館もの」と言っていたように,シチュエーションもののミステリーなので,設定などについて細かい点は突っ込まないのがマナーです。素人の自主制作ミステリーですし。
設定された状況で提示されたヒントから真相を解明する推理ゲームで,「氷菓」よりもミステリーらしい作りになっています。
そうやってミステリーしているのですが,同時にアンチミステリーの要素を含んでいて,ミステリーファンはかなり楽しめます。わたしは「愚者」を読んで米澤作品にはまるようになりました。
この1話に中にヒントはすべて提示されていますし,「愚者のエンドロール」の鍵となるものもしっかりと取り上げられていました。
原作未読の方は,奉太郎になったつもりで推理をしてみると面白いのではないでしょうか。
ヒントはすべて出ています。江波倉子登場までを1話に収め,追加台詞も入れて,英題の Why did't she ask EBA? の意味するところも見せていました。
次回からは推理編です。
そういえば千反田の「実はですね。……わたし,ブラウザーが使えるんです!」のシーンがありませんでした。
ここでのドヤ顔に期待していたのですが……
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最新刊「ふたりの距離の概算」的にこれはどうなのか……
今回のアニメ化には含まれてはいないのですが,当然読んでいると思うのに……
アニメの粗探しに必死な既読者多いけど、原作2巻で迎えに来てるんだけどね。すぐにアニメを落とそうとするのはいかがなものだろうか。
例のシーンですが,「なんとお嬢様,我があばら屋まで迎えに来たのだ」となっているので,その部分を絵にすると今回のシーンになります。
「ふたりの距離の概算」では千反田は奉太郎の家まで来ていないことになっているのですが,これは作者の勘違い,「愚者」でのこの記述を忘れていたのではないかと解釈されています。(次の巻でこの件に関するフォローが入る可能性もありますが)
でも「概算」で家まで来ていないと書いてしまった以上,アニメではそのフォローをすると思っていたのでアニメ化の範囲外は読んでいないのかなと思ったわけです。
アニメの放送前に原作を読んだのですが,個人的にアニメの出来には満足していますし,京アニの原作をしっかりと理解した脚本には敬意を払っています。アニメ化がよい結果をもたらしたケースになるのではないでしょうか。