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氷菓 第11話 「愚者のエンドロール」

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「心からの言葉ではない。それを嘘と呼ぶのは,君の自由よ」
入須先輩は菩薩みたいに見えますよね



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「奉太郎,あのトリックは本郷先輩の考えとは違う」
摩耶花に続き里志からも否定される奉太郎案。
奉太郎案は解決編としては優れてはいますが,本郷先輩の考えとは違っています。

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「今回の件でわたしが気にしていたことがわかりますか」
OPで登場した川辺で千反田から話が。

千反田が気になっていたのは本郷のこと。
何で入須は本郷と親しかった江波にトリックのことを聞いてもらわなかったのかと。
英題の Why Didn't She Ask EBA? です。
本郷は脚本を最後まで考えていた。本当に倒れていたなら江波が案内役を引き受けることはなかった。誰にもトリックを話せない事情があった。
なぜ本郷は結末をクラスに明かすことができなくなったのか……。奉太郎案はその答えを示していないと千反田は指摘します。
それで,「俺は脚本家を引き受けたわけじゃない」と間違いを認めることに。

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奉太郎がタロットでいうと「力」だという意味が。
カードが表す本来の意味は違うものですが,女性にコントロールされているという絵が奉太郎を示唆していると。

そのことがヒントになり,見方を変えて今回のことを考えてみる奉太郎。

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今回の件で奉太郎をコントロールしていた入須先輩視点から考えてみると見えてくるものがあります。

「俺は探偵ではなく,推理作家だったんじゃないですか」

本郷メモは使おうとしていたアイデアではなくて作品内で人が死ぬかどうか。
血糊の量,アンケート結果も本郷が人の死ぬ話を望んでいなかったことを。
死者数:百人くらい……というのは沢木口なんだろうな。

死者が出ない話にしたのにクラスメイトはアドリブで殺人事件に。修正が聞かなくなってしまい困る本郷。
そこで入須先輩が介入し,本郷を隠してシナリオコンテストを。

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隠されていた真相に辿り着いたことが照明のスポットライトによって示されています。

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原作ではLとほうたるのチャットシーンでしたが,会話シーンに。
本来の本郷脚本を推理する奉太郎。
犯人は鴻巣。でもザイルで侵入したのは隣の控え室。刺したのも死なない程度の一撃。
海藤は自分から上手袖に入り鍵を。鴻巣をかばうためでした。傷は自分でガラスで切ったことに。

「実は,わたしも人の亡くなるお話は,嫌いなんです」
千反田が本郷に感情移入していたのは自分と似ていたから。
そのようなわけで古典部シリーズは一般ミステリーとは違い,殺人事件が発生しません。


次回は「限りなく積まれた例のあれ」
文化再編,「クドリャフカの順番」に突入です。



自分の原作を読んだときの感想文を見てみたら,まだ米澤作品2作目ということもあって理解の浅い部分が所々ありました。

アニメでは奉太郎の敗北と挫折が強調されています。
自分の推理に固執したり,間違いを指摘されて動揺する姿が描かれていました。顔には影が当てられ奉太郎の失意が示されています。

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自分が考えてもいなかった本郷視点での考察を千反田から聞かされ灰色モードに。
推理小説の出題物としてしか捉えていなかった奉太郎ですが,千反田は2Fのクラスの一員としての本郷というより広い視野で物事を見ています。
推理小説はフィクションですが,これはリアルに起きている事件。作者の頭の中の出来事ではなく,それぞれが考え,行動して物語が進行しています。

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推理劇場の人形劇のように誰かに操られ持ち上げられて推理を披露していたにすぎなかったことに気がついてしまいます。

「何で忘れていたんだ。無意識に無視していたのか。解答に合わせて問題をねじ曲げていたのか」
奉太郎は探偵としてやってはいけないことをしてしまいます。
ミスリードに引っかかったり,自分が脚本家ならこうするといったように物語を自分で作ってしまっていました。

奉太郎はこれまでの推理の成果から自分の能力を自覚しつつあったと思われます。
やればできる子だと思っていたところを先輩に乗せられて自分から物事に関わり,これが薔薇色かと思っていたところに実はそうではなかったことを気づかされることになります。


原作を読んだときの理解だと奉太郎は自分の推理力,技術を入須先輩によって自覚するようになり,自分から動いて推理して真相に辿り着き,省エネ探偵から脱却することができた。踊らされはしたけど自分の能力を自覚することができたので結果的には満足していた……というものだったのですが,アニメを見るとそれを辛い仕方で学んだことが示されています。


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「誰でも自分を自覚すべきだといったあの言葉も,嘘ですか!」

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「心からの言葉ではない。それを嘘と呼ぶのは,君の自由よ」

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「それを聞いて,安心しました」

女帝との対決シーンのラストですが,奉太郎の入須先輩に対する怒りが明らかに示されています。
自分が認識するようになった能力は口先だけのもの,奉太郎のことを知り,その技術を認めていたからではなく,駒として使うためだけだったと考えています。

女帝が答えるまでの間に見せる睨み合い,光の差し方や落とし方がこのシーンの重要性を示していました。
そして,女帝の答え。実に米澤穂信作品らしいです。

女帝は奉太郎が納得するような答えを述べることもできました。
でも,もう一度持ち上げてもフィクサーとしての自分の顔に気がついてしまっている奉太郎にはその言葉は真実のものとしては届きません。
それで,それを決めるのは奉太郎自身であると突き放します。

女帝の言葉が嘘だということになると,奉太郎は自分の能力を否定することになってしまいます。
心からの言葉ではないので,女帝は奉太郎の能力を認めて褒めたのではなく,自分の目的のため,踊らせるために奉太郎を使ったことを認めています。
奉太郎は女帝に完敗したわけです。でもそのことで怒ったりしたら女帝が自分よりも上であることを認めたことになってしまいます。奉太郎としては自分の能力を女帝に認められ褒められるレベルまで引き上げるチャンスがまだ残されています。

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自分の能力が子供向けの人形劇,探偵劇場レベルであったことに気づかされ,悔しさをぶつける奉太郎。挫折と敗北が示されています。

この敗北があったので奉太郎は自分を自覚するようになり,自分から動いて推理する能力を発揮するように変化してゆくことになります。


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最初に読んだときは女帝は本郷のことを気にして本郷のために動いている印象だったのですが,必ずしもそうではないことが。(原作にも登場する文なのできちんと読み込めていませんでした)

女帝としては自分の評価がこのクラス劇によって下がることを危惧していたのではないでしょうか。
女帝のクラスの作品なのにこの出来……と言われることにプライドが傷つけられると思ったのかも。
またはこのままだとクラス劇が大失敗してクラスの人間関係にも影響を与えかねない。だから介入した。そうすることによって自分の手腕に対する評価を高めたかったというのもあるかもしれません。里志が言っていたように問題解決の祭に見事な手腕を見せてきていました。

コントロールする側にある入須ですが,そのうち奉太郎と対決することになるのではないでしょうか。奉太郎のリベンジなるのか。

チャットシーンですが,最終アクセスが少し前になっていたという原作での記述から,実は奉太郎の姉はもう帰国していて家に居るのではと思っていたのですが,アニメでカットされたことからするとまだ海の向こうみたいです。チャットのシステムがどうなっているのかよくわからないのですが,姉は奉太郎のアカウントを利用していたのかもしれません。


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ほろ苦さが残る結末が米澤作品の特徴でもあるのですが,本郷の存在が清涼剤になっています。
氷菓でも出てきた真実がほろ苦いものでしたが,叔父の真意を知れて喜ぶ千反田の姿が救いになっていました。
入須先輩は何かを打ちかけていましたが止めました。
奉太郎によってフィクサーとしての顔を見抜かれたことから,本郷も自分の手の上で踊らせていたことを思い起こしたのではないでしょうか。今回の件は入須先輩にも影響を与えることが考えられます。

奉太郎の姉としても入須の本質に気がついたようです。
最初は可愛い後輩くらいに見ていたのかもしれません。
女帝からの要請を受けて,どうせ弟は文化祭にも全く関わらないだろうから,普通の学園生活を送ってほしいくらいの気持ちで了承したのかもしれません。古典部に関わらせたのも同じような気持ちからでした。
それが弟を利用して自分の目的を遂げさせるためだったということを知り,見方を変えたのではないでしょうか。それが一方的なログアウトに示されているようです。


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タイトルの「愚者のエンドロール」には色々な意味が込められているように感じます。

千反田を表す「愚者」から,本当の物語の結末は千反田が知ろうとしていた本郷の真意が明らかにされ,本郷と千反田が望むものが一緒だということがわかり,お人好しでもある本郷が納得できる結末にすることができていました。

そして,愚か者のエンドロールというとらえ方もできます。
踊らされた者たちが作り上げたエンドロールでもあり,見る者たちを満足させる出来にすることができましたが,その裏側を知っている者からするとそうした反応は滑稽なものに見えてしまいます。


アニメ版「愚者のエンドロール」は素晴らしい出来でした。
原作を読んでいても,気づかなかったところを知らせてくれるほどの脚本と演出を見せてくれていました。
この後味とテーマの深さをきちんと描いてくれています。


TARI TARIの方の感想も書きたかったのですが,時間的に厳しいです。
明日の夜に回します。


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テーマ : 氷菓
ジャンル : アニメ・コミック

2012-07-02 23:14 : 氷菓 : コメント : 4 : トラックバック : 9
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非公開コメント

No title
いろんな解釈できますよね。

エンドロールは、できあがった映画のエンドロールには原作脚本を担当したとして、「本郷真由」に付け加えるまたはそれを消して、「折木奉太郎」の名前が来る、そうゆう映画となることを暗示しているようにも考えれますよね。

あと、「愚者」の定義には、折木姉も該当しますよね。

ではでは。
2012-07-03 22:00 : URL : 編集
Re: No title
> こんにちわ,コメントありがとうございます。

なるほど,できあがった映画は本郷作品とは全く別物とも言えますね。
愚者:冒険心,好奇心,行動への衝動を表すと説明されているので,供恵にも当てはまりますね。
今回の件で奉太郎のことを関わらせたのが供恵だったということも意味していそうです。
2012-07-08 14:42 : ジュンク URL : 編集
管理人さんが原作を読み込めていなかったのではなくて、愚者のエンドロールはアニメと原作ではエンディングが少し違うのだと思います。

原作ではホータローはイリス先輩との会話のあと、笑って心から安堵している描写、そしてえるとのチャットのシーンでは冗談を言えるだけの余裕を持っています。

アニメでは11.5話をやるために、ホータローをここまで落ち込ませたんでは無いかなーって思います。
2012-07-20 19:47 : URL : 編集
Re: タイトルなし
>こんばんわ,コメントありがとうございます。

まだ米澤作品の傾向がよくわかっていない時期に読んだので,いま読み返すとわかっていなかったと思うところがありました。

ご指摘の通り,11.5話で奉太郎の癒しをやるために,あそこまで敗北を描いたようですね。

アニメではミステリー要素よりも学園青春ドラマを強調している感じですし,奉太郎と千反田の関係を軸に描いているので映像として見せることを重視しているように見えますね。

原作を読んでいてもアニメで新たな発見に気づかさせてくれるのでアニメの出来は素晴らしいと思っています。

2012-07-20 22:54 : ジュンク URL : 編集
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氷菓 #11「愚者のエンドロール」
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