リトルバスターズ! 攻略日記&考察 朱鷺戸 沙耶
![]() | リトルバスターズ!エクスタシー キャラクターソング ~沙耶~ "沙耶の眠れるレクイエム/Saya's Song" (2010/03/26) No Operating System 商品詳細を見る |
「ゲーム……スタート」
追加ヒロインであり,ルートではミニゲームが用意されていたりと,かなり優遇されているキャラです。
実際,シナリオの出来も優れていましたし,キャラとしても非常に魅力的でした。
ネタバレ注意です。
夜,学校にノートを取りに行くと風音さんの声が。
言われたとおりに外に出ると銃声が。
学校に戻ることで沙耶ルートですね。
ついに朱鷺戸沙耶が登場。
可愛いです。パッケージで一番目立つところが立ち位置でした。
テーマ曲もカッコイイです。ヒロインテーマ曲の中では一番ではないでしょうか。
拾った生徒手帳を届けたらいきなり呼び出しを。
理樹が闇の執行部に殺されることになると告げる沙耶。
厨二な話に巻き込まれて殺されそうに。
自分から重大なことを話してしまい落ち込む沙耶。意外とドジっ子なのか。
恭介の仕掛けたドッキリだと思う理樹ですが,恭介が話していたのは漫画の話だと思うし。学園レボリューションの話か。
世界を創り出したときに裏設定として作ってしまったのか。
ガチで殺そうとしていたのに手を組もうと。
諜報員としてこの学園に隠された秘宝,革命的なものを捜していると。やはり恭介の漫画の学園革命,スクレボが関係してそうです。何人も世界からこの学校に送り込まれていると。
野球の時に沙耶が樽の影からボールをショットしてくるのには笑えました。
このルートでは理樹がお馬鹿で最高です。
沙耶の告白に対する返しも面白いし
異常に深い地下迷宮。世界の改変を受けているようです。恭介の仕業か。
再び潜るとラスボスらしい敵が。闇の執行部,部長の時風瞬。
どう見ても恭介です。迷宮を改変していますね。
ラスボスとバトルしていなくなる沙耶。
沙耶の回想なのですが「あや」と呼ばれています。
紛争地帯で医者として活動する父について各国を巡っていました。
マンガ学園革命スクレボを読むようになったきっかけが。やはり関係していたか。
帰ってきた日本で事故に。
そして,沙耶視点で再スタート。
恭介が創りだしたスクレボと,沙耶が事故の際に創りだしたスクレボに基づく虚構世界がシンクロしているのか。
でも前とは違いあっさり死亡。NEW GAMEです。
沙耶も強くなるためにループを繰り返していたのか。
より過酷になっているので,理樹を強くするために恭介が介入していることも考えられます。
それにしても死にまくりです。
沙耶が創ったトラップが凶悪化しています。
沙耶の未練は普通の青春,恋をして学園生活を楽しむこと。
「朱鷺戸沙耶」は恭介の愛読書の登場キャラクター。スクレボですね。
恭介は虚構世界を創り出したときにイレギュラー要素として生み出してしまったと思っていましたが,その存在自体がイレギュラーで,「あや」が「朱鷺戸沙耶」というキャラクターを選び,虚構世界に紛れ込んできていました。
「あや」はこの世界から消える代わりにもう一度トライして理樹との約束を叶えること,闇の執行部長を倒して秘宝を手に入れることを頼みます。
そして,NEW GAME
沙耶に生徒手帳を返しに行くことに。
ダンジョンの中でいなくなり,学校でも転校したと。この世界から退場しています。
理樹はあれは夢だったと忘れることに。でも感じる胸の痛み。BADENDに。
掲示板の緋色の紙を取ると,沙耶からの告白に。理樹も沙耶のことを思い出してきます。
デートするという約束を果たすことが。
ダンジョンで秘宝をタイムマシーンと予想する沙耶。
闇の執行部長への切り札は女装理樹!
秘宝を捜しに地下へ。
そこにあったのは生物兵器。
「ここでお別れよ」
「あたしと出会うルートは……バッドエンドなのよ」
「そういう終わりしか,ここにはないの」
この世界を去ろうとする沙耶。
でもこの優しさに包まれた世界での思い出が別れを辛いものにさせます。
青春を過ごすことができ,精一杯駆け抜けることができました。だから沙耶のテーマ曲が「駆ける」なんですね。
沙耶(あや)が目ざめると父の顔が。子供の頃に戻っています。
虚構世界でのことは夢の中の話に。
子供時代にいっしょにサッカーしていた少年が理樹だったのか。
感想&考察:
いい話でした。お馬鹿な理樹と沙耶のコンビは最高でした。
盛大な自爆っぷり,ヒロインらしからぬ台詞や仕草が最高で,キャラの魅力を引き立てていました。
悲しい別れの話なのですが,沙耶は虚構世界に紛れ込むことによって,EDの歌詞にあるように
「これだけあるならもう十分だよ」「ありがとうたくさんのおもいでを……こんなにくれたらもう十分だよ」
と願っていた友達や学園生活,理樹との楽しい時間や恋を叶えることができて,虚構世界を立ち去ることができました。
沙耶ルートの面白い点はヒロインたちは理樹によって未練となっていた悩みを解決してもらい虚構世界を去り,理樹はそれを通して強さを得るという展開になっているのに対し,沙耶は自分の力で運命を切り開き,トライアンドエラーを繰り返して強くなり,自分が手に入れたかったものを得ることが出来ていた点です。
過酷な試練によって強さを得るという理樹の役割を沙耶が果たすのですが,それによって誰かを救うことはできません。現実世界に戻っても待っているのは事故によって致命的な傷を負い,命の光が消えようとしている自分です。
それでも,消えてゆく沙耶の側とそれを見守ることしかできない理樹の両方の気持ちを描いていて深く感情移入することができます。
世界から去る沙耶の気持ちはリフレインで消えてゆく恭介たちの気持ち,屋上で鈴に別れを告げた小鞠の気持ちを追体験することができます。
消える側の気持ち,それを見送るものの気持ちというのがよく伝わってくる非常にいい話でした。
◇沙耶はなぜ虚構世界に入り込んだのか:
最初は沙耶が地下迷宮を創りだしたのかと思っていたのですが,沙耶は紛れ込んだイレギュラー的な存在です。
地下迷宮はスクレボに影響を受けた恭介が,理樹を強くするための助けになればいいとお遊び的な感覚で配備されていました。スクレボに基づいてストーリーとキャストが用意され,朱鷺戸沙耶も配置されています。
そこに事故にあって助からない「あや」が死の世界の淵で未練となっていた「友達が欲しい。普通に学校に通いたい。あの子にもう一度あって遊びたい」を強く願った時,そこに虚構世界を見つけます。
(問題になるのはあやが帰国し事故に巻き込まれたのは冬でしたが,バス事故は6月の終わりです。あやの未練がとても強いものだったので長い間死の世界を彷徨っていたのでしょうか。または救出されて植物状態で意識だけが彷徨っていた,Kanonのあゆのような状態だったという仮説も立てておきます)
沙耶の望んでいた学園生活は日本に帰ってきた時の思い出とその時に遊んだ友達とスクレボに基づいています。
それで,恭介が創りあげた虚構世界とシンクロする部分が多かったためそこに迷い込むことになります。
修学旅行でのバス事故現場と地滑りによる沙耶の事故現場は距離的にも近かったのではないでしょうか。
恭介がはまっていたマンガ,スクレボはあやともシンクロしています。
あやにとって戦うことは生きることであり,銃の扱いにも慣れていました。外見も朱鷺戸沙耶に似ていたのではないでしょうか。
あやがイメージする学園生活はスクレボに大きな影響を受けていたので,スクレボのヒロインに扮して自分を創りあげ,学園生活を楽しみながら,朱鷺戸沙耶としての設定された役割としても行動し,地下迷宮にトラップを仕掛け,マンガのストーリーに従って秘宝を捜すスパイアクションを行っていたわけです。
恭介としては最初は朱鷺戸沙耶は自分が配置したNPCと見ていたのですが,自分の意志を持って行動し,地下迷宮に居座ることによって恭介は危機感を感じるようになります。(恐らく「秘宝」はこの世界で恭介が持っていた管理者権限ではないかと思います)
それで闇の執行部長としてあやと対峙した恭介はイレギュラーな存在であるあやを排除するために,強力なトラップを仕掛けて力尽くで排除しようとしますが,あやは理樹と出会うことによって諦めることなくダンジョン攻略に挑むことになってしまいます。
それで,恭介は諦めないあやの要求をのみ,この世界から消える代わりにもう一度トライして理樹との恋愛を叶えること,闇の執行部長を倒すなら秘宝を手に入れることをできる権利を与えることを約束します。
そうして最後のループで理樹との恋や夢のような学園生活を楽しんでから,この世界から立ち去ろうとします。
◇あやはなぜ「生物兵器」を「秘宝」に設定したのか:
これは虚構世界から一人で立ち去るためだと思います。
生物兵器となれば理樹が近づいてこないと思ったのでしょう。
闇の執行部長を倒すことが前提になっていましたが,これはあやの意地でしょう。負けたままで立ち去るのでは未練が残ります。
理樹と恭介の間に固い絆があるのを見て,理樹を切り札にすれば必ず勝てると信じていました。
沙耶が選んだ秘宝から必ず立ち去ることを確信していたので恭介は勝利を譲り,花を持たせたのかもしれません。
◇ラストシーンは何を意味しているのか:
虚構世界であやは死を選び,立ち去ります。光の球,波紋が立ち去ったことが示されていました。
現実世界のあやは死に瀕しており,虚構世界から出たら死亡することになったはずです。
しかし,恭介はそんなあやに希望となるものを見せます。
そうしたのは,大切な人を失った理樹がトラウマにならないようにしたためでもあるとは思うのですが……
「闇の執行部の連中が出し抜かれたという話を聞いたな」
「追跡中だった要マーク人物に,まんまと逃げられたらしい」
「タイムマシンに乗って,過去に逃げられたんだとさ」
「でも,まるで本当にタイムマシンが存在したかのような言い方だったな」
それで理樹は「そう……秘宝がタイムマシンだったら,彼女は助かっていることになる……」と自分に言い聞かせます。
でも,それなら何で自分を連れて行かなかったんだという理樹に対し,彼女は過去の理樹に会いに行った,僕らはもう出会っているのかもしれないと考える理樹。
あやは子供の頃に戻り,父に再会し,子供の頃に一緒に遊んでいたのが理樹であることを知るようになります。
最後の光が差す場所で横たわっている姿は奇跡が起きてあやが生存した可能性を見せています。
この終わり方は希望を持たせるエンドにするためのものだと思います。
恭介は「秘宝」を生物兵器だけではなくタイムマシーンにもしていた。
横置きの冷蔵庫のようなものが実はタイムマシーンでそれに乗って過去に行き,理樹と出会うことができ,日本に再び帰った時も,以前の経験から地滑りの危険にすぐに気がついて脱出し,理樹たちの学園に転校してきて,バス事故から生還した理樹と再会する……という仮説を立てることができます。
虚構世界は夢を叶えることができる場所。タイムマシンも奇跡によって可能かもしれません。
しかし,いくら虚構世界といえそれは恭介たちが創りだしたもの。強い願いによって奇跡を起こせますが現代科学ができていないことまで叶えることができるかというと疑問が残ります。
あやが見たものは恭介があやの記憶の中から引き出した情報に基づき,それを改変して最後の夢を見させたと考えることもできます。
理樹に話した過去に逃げて助かった説をあやにも見せたわけです。
事故の時,「まるで雪に埋もれているようだ」とあや。
雪に埋もれているように見えます。
あやが思い描いているのは学園での自分の姿ですが,ポーズは事故の時と同じです。
EDでの最初の歌詞が「それはもう雪のような冷たさで」でした
リトルバスターズの一員となっている姿には鈴がいません。
なので,これはあやが思い描いた,理樹と一緒に遊び学園で再会した姿であり,鈴に自分を重ねているのだと思います。幸せな学園生活の思い出である学食のパンやゲットしたぬいぐるみが登場していましたし。
追記:
来ヶ谷ルートで理樹が見た夢の中で雪が降っていました。
そこで理樹が見たのは死の世界の淵で虚構世界が創り出されるところ。
それでEDで雪が降っているのは現実世界のあやではなく,死の世界にいるあやのようです。
虚構世界から死の世界に行ったので,制服姿だったのでしょう。
また,雪は虚構世界が崩れていくことをも示していました。
恭介が最後に見せた夢が崩れていくことも示しているのかも。
最後に幸せな夢を見ることができた……
タイムマシンによって,自分が望んでいた青春を送ることができた……
両方の解釈ができるようにあえて演出したのではないでしょうか。
友達が欲しい。
普通に学校へ通いたい。
あの子にもう一度あって遊びたい。
どちらにしても,あやの願いは虚構世界で叶えることができました。
虚構世界を去った後の現実世界がなかったとしてもあやは満足していたのではないでしょうか。
「こんなにくれたらもう十分だよ」
EDの歌詞が心を打ちます
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続けておまけルートを:
リフレインをもう一度プレイすると,続きが。
新学期になって学校での再開後,鈴といい感じに。
これでCG達成率が99%に。
残りは沙耶の差分ですが,迷宮が面倒なのでパス。
続いて筋肉ルートを:

筋肉センセーションが。

世界は筋肉に包まれます。

しかし,佳奈多には通じません……

ついに佳奈多も攻略。
こういうお馬鹿ルートも面白いですね。
Rewrite のおっぱいルートを思い出します。
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BGMも気に入ったんでサウンドトラックを購入しました。
「何も起こらなかった世界」「生まれ落ちる世界」「リグレット」「シンクロニクル」「ともしび」あたりがお気に入りです。
ボーカル曲では「Song for friends」いいですね。
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沙耶のテーマ曲がお気に入りなのでこちらも購入するか。「駆ける」が一番お気に入りのヒロインテーマ曲になりました。
これでリトバス関係の記事は終了です。
最初はハズレな感じがして長らく積んでいたのですが,鈴ルートからのリフレインは最高すぎて積んでいたことを後悔しました。
構造上ヒロインルートは前座的な位置づけなのですが,追加ヒロインの佳奈多,佐々美,紗羽のシナリオが優れていたので個別ルートも高く評価することができます。
そしてなんといっても男性キャラが魅力的でした。
それぞれの理樹に対する思いに気がつくと熱いものがこみ上げてきます。
時間的な問題から,暫くギャルゲをやることは出来なくなると思うのですが,これが最後にプレイしたギャルゲになったとしてもそれにふさわしいだけの作品でした。コンプ出来てよかったです。
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自分なりのこのゲームに対する考えも持っていたのですが、このブログでの考察と比較して、自分の考えを検めていくという作業で使わせていただきました。とても楽しかったです。
私が勝手におこなったことなのでお礼を言われる筋合いはないと考えるかもしれませんが、このブログがあったおかげで、より深くこのゲームについて考えることができました。
ちなみに私も来ヶ谷から佳奈多に乗り換えた人です。ブログ主さんとはいろいろと通ずるところもあって、本当に楽しませていただきました。
本当にありがとうございました!これからも諸々がんばってください。