RDG レッドデーターガール はじめてのお使い 感想
![]() | RDGレッドデータガール はじめてのお使い (角川文庫) (2011/06/23) 荻原 規子 商品詳細を見る |


http://www.pa-works.jp/
http://rdg-anime.jp/
P.A.WORKS によるアニメ化ということなので,原作を買ってみました。
11/29に発売された6巻が最終巻になっていますが,文庫本では現在3巻まで出ていて,4巻が12/25発売予定になっています。
文庫本の帯にはシリーズ45万部と。
初めて読む作者だったのですがかなり面白いです。
内容的には現代ファンタジーです。
主人公は泉水子(いずみこ)で,彼女の視点で物語が語られてゆきます。
泉水子は紀伊半島の山奥の世界遺産にもなっている山奥の神社に住んでいる中学三年生。長い三つ編みの髪が特徴的です。引っ込み思案で運動&機械音痴で学校でも目立たない地味な少女。神社と学校を往復するだけの生活です。
しかし,進路について考えるようになり,いわゆる普通の女の子になろうと行動し始めたところから動きがあり,神社にやってきたイケメンで同い年の深行(みゆき)と共にいろいろな事に巻き込まれてゆくことになります。
物語の伏線はわかりやすく,泉水子が只者ではないということが早い段階から示されるのですが,先が気になり物語に引き込まれてゆきます。
アニメやラノベにありがちな平凡でごく普通の主人公(でも凄い能力を秘めている)がツンデレなヒロインと出会い事件に巻き込まれてゆくという展開を男女逆にしたような配役です。
でも文章,描写はとても上手で美しく,ラノベとは違います。内容的にも健全な青少年向けのファンタジーという感じです。
主人公の泉水子は作中では冴えない外見ということなのですが,アニメでは岸田メルさんのキャラクターデザインだけあって美少女になっています。
原作表紙,メル絵,アニメ絵とそれぞれの泉水子の違いが面白いです。
恐らくアニメは4月からになるのではと予想しているので,それまでに原作を読もうと思っています。
文庫本5,6巻はアニメの放送開始と終了にあわせて出してくるのではないでしょうか。(先が気になってハードカバーを買ってしまいそうですが……)または角川文庫なので「氷菓」と同じようにアニメ絵の表紙のヴァージョンも出してきそうです。
以下はネタバレを含むので追記します:
追記:
4月放送開始予定に

http://rdg-anime.jp/
レッドデーターガールというタイトルから主人公が絶滅危惧種の特別な女の子であることが推察できます。
RPGゲームで瀕死になるとゲージが赤くなるからが由来だと思っていたのですが,本の表紙が赤かったからだったとは……
その正体はあらゆる人々が手に入れたいと思うほど,唯一無二の不思議な力を持つ存在。
1巻の時点ではその力の正体はまだよく分かりません。未来に起こることがわかるようではありますが,まだ本人がコントロールできず今の段階ではそれほど役に立つようには見えません。起業家,政治家,宗教家が狙っているとのことですが……
泉水子のCVは早見沙織さん。本を読んだ時にイメージしたものとマッチしています。
泉水子の左が春菜。右のバスケットボールを持っているのがゆかり。泉水子の友達です。
泉水子は春菜のような髪型にしようと思って前髪を切ってしまいます。ゆかりはバスケ部のキャプテン。
泉水子の父の大成(だいせい)。コンピュータープログラマーでシリコンバレーにいます。なぜかPCで会話できてしまいます。
訳あって泉水子のクラスに転入してくる深行。
深行の父の雪政。この人は何か裏がありそうです。
和宮さとる。1巻でのラスボス的立ち位置です。
1巻では登場しない人物も。
東京ということで2巻での主要人物のようです。私服なので寮の中か。
制服からして東京の学校の生徒みたいです。
修学旅行の時のようです。背後に見えるのは都庁だし。
1巻での重要シーンが。
このシーンをどう描いてくれるのかが楽しみです。
2013年2月よりスニーカー文庫でも発売されると!
マンガ版も出ています。
「2012年10月26日発売の『月刊少年エース』(角川書店)2012年12月号よりコミック版の連載が開始した」
ということなのでコミックが出るのはまだ先か。
http://d.hatena.ne.jp/nobumichi02/20121124/1353769209
聖地巡礼に行ってきた方が。
奈良県十津川村が舞台ということです。
RDG レッドデーターガールのメインの柱になっているのは泉水子が何者なのかという点です。
山奥にある玉倉神社に匿われています。
再会した深行は「女神」と泉水子のことを呼び,深行の山伏の家系が代々秘め隠しながら守ってきている家系が泉水子の家系であり,女系で継がれる特別な能力を持っていることが語られてゆきます。
その秘密が明らかになるのが修学旅行先で泉水子の母である紫子(ゆかりこ)の家に行った時。
泉水子に「姫神」が憑依します。その器となるのが泉水子の家系で紫子から泉水子へ移ろうとしているようです。
そして,泉水子が最後の器になる。未来に分岐があり,わたしが存続するか非存在になるかの節目がある。永代にわたって山伏が営んできた労苦がむくわれるか否かがあと十五年で決まる。拮抗するものは海外にあると姫神は語ります。
このように憑依する女性の口を借りてお告げを行い,見えない何かの流れを変えようとしていると。
この姫神が山伏が隠し守ってきた女神で山伏の修険場の山頂で祀られています。
相楽は姫神が未来から来て過去へ飛ぶ能力を持っているように見える,泉水子が最後の器ということであの姫神は成長した泉水子の姿ではないかと考えています。
というわけで姫神を手に入れるために色々な勢力が動くことになりそうですが,深行は泉水子への憑依に立ち会ったということで特別な存在になりそうです。
わたしの予想では泉水子が姫神になることになることを選ぶかどうかの分岐が今後訪れるのではないか,それによって泉水子が過去にアクセスすることによって歴史が変わるようなことになるか,歴史の転換点となるような事件が起きることになるのではないかと思っています。
もう一つの柱になっているのが泉水子家系を保護してきた山伏サイドの物語で,深行は泉水子と関わることによって,事件に巻き込まれてゆきそうです。
山伏が何のために姫神を隠してきたのか何か目的がありそうです。
拮抗するものが海外にあるということですが,2巻の舞台が東京の高校になるので,留学生が関係してくるのでは……
このような2つの勢力が登場し,姫神というスーパーナチュラルなものとヒロインが関係してくることによってファンタジーとしての物語の面白さを引き出していますが,気になるのは泉水子と深行の関係です。
弱気で地味なヒロインの泉水子ですが,深行に惹かれてゆくことによって強さを得てゆくのではないでしょうか。
深行も泉水子に対して冷たい態度をとっていますが,従属関係として泉水子を守るために動きそうです。
この二人の恋愛要素をどこまで入れてくるのかが今後の展開の楽しみです。
泉水子が和宮さとるを舞によって呼び出していたというのは,日本の神話が関係しているような気がします。
この方面は全く詳しくないのですが,何か元ネタがありそうです。
キャラ感想:
鈴原泉水子
引っ込み思案で自分に自信がない女の子。
だがその正体は姫神の依り代となることができる家系という特別な存在でした。
今のままの自分ではダメだと思って外見を変えようとすること,普通の女の子になりたいと思ってしたことが裏目に出てスーパーナチュラルなことに巻き込まれてゆくというギャップが面白いです。
弱いように見えて実は最強のカードを持っているという設定も今後の展開が楽しみです。
ラノベや男性作家だとバトル展開になりそうな設定なのですが,荻原さんの作風からすると,泉水子の成長を書こうとしている感じがします。深行との関係がメインになりそうで恋愛要素も入れてくるのではないでしょうか。
相良深行
父である雪政に対する対抗心が行動理由になっていますが,身のこなしが実に上手です。
周囲にとうまく溶け込むことができ,自分を冷静に客観的に見ることができています。
泉水子に対して冷たく接していますが,正確な状況判断で泉水子を巧みに導きサポートしています。
立場的には従属関係なのですが,その能力を生かして泉水子を助けるポジションになっています。
頼れるヒーロー的な立ち位置なのですが,スペック的にはそれほど高くないようにも見えます。泉水子は人間的な成長ですが,深行は能力的な成長を描くことになるのか。
泉水子も心を許すようになってきているので今後の二人の関係に注目です。
-暇を見て加筆してゆく予定でいます-
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1-4巻は文庫版,5,6巻はハードカバー
2013年2月からは角川スニーカー版も登場予定
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