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RDG2 レッドデーターガール はじめてのお化粧 感想

RDG2 レッドデータガール  はじめてのお化粧 (角川文庫)RDG2 レッドデータガール はじめてのお化粧 (角川文庫)
(2011/12/22)
荻原 規子

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RDGことレッドデーターガールの2巻です。
舞台は紀伊半島の山奥から東京に移ります。
2巻での主な舞台となる鳳城学園は高尾山の北側に位置するということなので八王子市ですね。寮があることや乗馬ができることから聖パウロ学園高がモデルかも。
舞台が変わるということで登場人物も変わり学園ものになるのかと思ったら,1巻同様ファンタジーというかスーパーナチュラルな展開です。
鳳城学園が普通の学園ではなく,様々な陣営が集っていることが明らかになり,ここからが物語の本編が始まるという感じです。何となく全体像が見えてきました。
少年漫画やラノベだったら能力系学園バトル展開になるところなのですがそうはならず,泉水子の変化や成長,深行やルームメイトたちとの関係に重きが置かれています。

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角川スニーカー文庫 RDG レッドデータガール はじめてのお使い
2/1発売の角川スニーカー版RDGの表紙が明らかに。イラストは岸田メルさんです。
以下はネタバレ含むので追記で。



2巻を読んでPVに登場していた人物を理解することができました。

2巻からの重要人物が学園寮で泉水子のルームメイトになる宗田真響(そうだまゆら)です。

RDG PV 005
その弟の真夏。真夏と泉水子は同じクラスです。真響は深行と同じクラスに。

RDG 20134
HPのTOP絵は左から真響,仄香,泉水子,真夏,深行,一条,そして右端の手前は真澄ではないかと思います。
真響がいい感じです。仄香はここまで髪が短いとは。男子にしか見えません。これはこれで需要がありそうですが……


RDG PV 001RDG PV 003
2巻のキーパーソンとなるのが真響です。
1巻では一人ヒロインしていた泉水子ですが,引っ込み思案で地味な女の子ということでヒロイン力が不足気味だったのですが,真響は正統派ヒロインタイプです。
美人で明るい性格で人気があり,SMFというファンクラブまで存在します。おまけに学年2位の成績です。泉水子が初めてあった際にTVのタレントアイドルは軽くつとまりそうと評したレベルの外見です。体は筋肉質みたいですが……。寮であったときはポニーテールでしたが入学式からは髪を下ろすように。
泉水子にとっての理想像,目標にしたい憧れの存在となるのですが,真響もすぐに泉水子を気に入り,親しい関係になります。

しかし,真響は一般人ではなく,戸隠の忍者の家系で特殊な能力を使うことができます。雪政は戸隠の祭司の家系だと。山伏と近い存在です。深行のことを高く評価しているし,深行と泉水子の関係を気にしているのですが,今のところ深行と真響の間にわかりやすいフラグは立っていない感じです。


RDG PV 002RDG PV 004
真響の弟の真夏ですが,真響と双子です。色黒で短髪,元気のいいスポーツマンタイプ,ワイルド系です。
馬が大好きで馬の話ばかりしています。流鏑馬もするということでTARI TARIを思い出します。
読んでいるときは自分の好きなことにしか興味がない変わり者タイプに感じたのですが,アニメ絵では精悍な感じになっています。
双子ということですが,実は三つ子で小さな頃に亡くなった真澄がいます。
この真澄を神霊として呼び出すことができるという特殊能力を宗田きょうだいは持っています。


それに加えて式神使い,陰陽師も登場します。
それが高柳一条。学年1位の成績で,1巻に登場した和宮に姿が似ています。公家風の顔立ちです。
エリート意識の強いわかりやすい悪役タイプですが,スペックは高そうなので今後も泉水子たちに絡んできそうです。きっと何かよからぬ事を企んでいるはずです。
高柳が式神をクラスの外国人留学生として操っているのを泉水子が見破ることによってトラブルに巻き込まれることになります。
それによって高柳の裏の顔を一緒に知ることになり,泉水子&深行は真響と協力関係に。


もう一つの陣営が生徒会長の如月・ジーン・仄香と前代生徒会長で歌舞伎役者の家柄の穂高。
仄香が日舞に泉水子を誘うことによってこの二人との繋がりが。
鳳城学園は中等部の募集をはじめてから4年,高等部は2年目ということなのですが,穂高は高等部の初代生徒会長,二代目が3年の神崎美琴,昨年の副会長の仄香が三代目に。穂高は歌舞伎で出席日数が足りず3年生を繰り返しています。
高柳が一年生なのに生徒会長にこだわったように,生徒会にもなにか秘密がありそうです。
高柳が会長になることを阻止するために真響と深行が生徒会に入り,泉水子と真夏も引っ張られます。

仄香は二年生で小柄なハーフ。ショートカット。女子生徒ですがなぜか男子の制服を着用しています。
穂高は長髪で着物姿が似合う男性。雪政と同じく人を魅了する力の持ち主です。



1巻では泉水子が髪を切ったことから物語が動き始めますが,2巻では入学式の朝に髪型を変えてイメチェンする真響に憧れて,これまでの太く赤いフレームのメガネをやめることによって動き出します。
そのメガネは母からもらったもので見えなくてもいいものが見えてしまう泉水子を守るためのものでした。
メガネを外したことで式神が扮しているクラスメイトを見破ってしまい,高柳から目をつけられてしまいます。

泉水子を守るために母が行っていたことを泉水子が手放してしまうことにより,非日常的なことに巻き込まれてしまうことになります。
泉水子としては普通の女の子のようになろうとしてやったことなのですが,泉水子の背負っている運命のゆえに大きな流れに巻き込まれようとしていきます。

2巻の中心になるのがこの高柳との対決で,それがもとで真響や生徒会勢力との関わりができてゆき,術や神霊といったものが登場し,この学園が普通ではないことが明らかになってゆきます。

高尾山での雪政の言葉からすると,この学校は神霊とコンタクトできる人物を集めていて,真に保護するべき人材を探していると。
山伏が姫神を保護してきたようなことを国家や世界人類規模で行おうという試みです。
神霊と対話ができなくなると人類は地球環境からはじき出され滅亡することにつながると考えています。
山や大地に集う霊的エネルギー,スーパーナチュラルな力とのコンタクトがRDGの鍵になりそうです。

もう一つの見所が泉水子と深行の関係で,泉水子は深行のパートナー枠として入学していますし,山伏と巫女という組み合わせからセットとして見られています。
泉水子への従属関係を嫌がっていることから深行に嫌われていると思い込んでいる泉水子ですが,有事の際は深行に頼っていました。深行も穂高のことを知って駆けつけたりと敵対しているように見えながらも二人の関係は変化してきています。


高柳の企みを見抜いて宗田きょうだいが真澄を呼び出して倒すところがクライマックスでした。しかし,問題解決と思われた矢先に穂高と関わるようになったときに姫神が登場してしまいます。

こうした動きをみると穂高は泉水子の秘密を知っているようです。泉水子へのお化粧も姫神を呼び出すためのものだったのか。
穂高は審神者(さにわ)の力を持ち,判定者の一人ということで,この学園の秘密と深く関わっているようです。

登場した姫神は穂高には遠い過去に会ったことがあると。
「芸能の神はいつの時代も翁であって,わたしではない。それに,判定者はそなたではない。選ぶのは泉水子だ」
という姫神の言葉からすると,姫神とは違う翁という存在がいるようです。これも誰かが呼び出すのか。

「わたしを生じさせないで。泉水子を姫神にさせてはならない。わたしは,そのために過去を探っている。」
「まだ間に合うかもしれない。このままでは人は滅んでしまうだろう。わたしがそうしてしまうだろう……」
1巻で登場した姫神=泉水子説が正しいように見えます。泉水子が姫神になると判定者として人を裁いて滅ぼしてしまうのでは。

そしてラストでは和宮が登場。カラスの姿になっています。Airを思い出します。4巻の表紙にカラスが登場していたのはそういうことだったのか。



というわけで神霊の存在がこの作品のポイントになってきました。
古来から超人間的な存在とコンタクトを取れる人たちが存在してきていますが,それをファンタジーの素材に使ってきています。
山伏,忍者,陰陽師などそれぞれ神霊とのアクセスの仕方は違いますが,そうした霊的エネルギーをどのように接して用いてゆくのかに違いがある感じです。

人類滅亡と話のスケールも大きくなってきました。これまでは日本的な神霊とのコンタクトだけが登場してきていますが,1巻では「拮抗する者は海外にある」と姫神が語っていたので,海外組の勢力も登場してくるのか。

国家から保護されるような特別な存在で本の帯にあるような「絶滅危惧種」となっている泉水子ですが,抱えている悩みは普通の思春期の少女ならではのものです。
今のところは自分の特殊な立場をよく認識していない感じですし,普通の女の子らしくありたいと思っているので姫神に対しても否定的です。
保護対象の候補になりそうな生徒たちの中でも泉水子が一番認識が甘そうですが,山奥で世間に触れずに育てられたせいですね。それゆえに真響にはできなかった式神を見分けたりと霊的なスペックはかなり高そうです。
普通を願いながらも,非日常的なことに関わってゆくことになるギャップが面白いです。外見的には普通なのに持っている器は非常に大きそうです。

姫神が持つ力の重要度がかなり高そうなのでそれを巡る陰謀も活発化しそうです。
穂高のような怪しげな勢力も登場しましたし,雪政も信用していいのか。山伏が行おうとしていることは泉水子の願いに反することになりそうな予感がします。
真響も今のところは味方ですが,忍者側の意向が絡んでくるとどうなるのか……
泉水子は反発していますが,いざというときに一番頼りになるのは深行になると思うのですが。
この二人の関係に恋愛要素を絡めていったら盛り上がりそうです。今のところはその気配はないですが……。でも少しずつ二人の関係は変わっていっているので今後の動きに注目です。世間知らずでコミュ力が低い泉水子とツンデレで本心を表面に出さないしイジメっこ体質の深行となので難航しそうですが……

キャラ的に真響が非常に魅力的なので,2巻になって華やかさが増してきました。泉水子にとっても大きな存在になっています。
作風的には女性作家ということもあって少女向けの傾向が強いのですが,この真響を男性読者から見てどれだけ魅力的に書いてくれるのかに期待しています。
真夏の登場は深行のこれまで見せなかった一面を描いてくれることになっています。この二人の絡みがいい味を出してきていて深行の魅力度アップに繋がってきています。

これからさらに面白くなってゆきそうなので続きが楽しみです。


おまけ:
適当にググってみたらRDGのイラストが。

rdg2.jpg
rdg-1.jpg
rdg03.jpg
rdg5_1.jpg

アニメ化が決まる前に書かれたものみたいなので抱かれていたイメージが面白いです。
いまpixiveを見たらRDGでヒットするのが474,レッドデーターガールだと1件という状態です。放送が始まったらどのくらい増えるのでしょうか。

ブログ用のバナーも適当に作りました。公式のが出たら差し替える予定です。

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2013-01-12 21:55 : レッドデーターガール : コメント : 0 : トラックバック : 0
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